日系カナダ人独り言ブログ

当ブログはトロント在住、日系一世カナダ人サミー・山田(48)おっさんの「独り言」です。まさに「個人日記」。1968年11月16日東京都目黒区出身(A型)・在北米30年の日系カナダ人(Canadian Citizen)・University of Toronto Woodsworth College BA History & East Asian Studies Major トロント在住(職業記者・医療関連・副職画家)・Toronto Ontario「団体」「宗教」「党派」一切無関係・「政治的」意図皆無=「事実関係」特定の「考え」が’正しい’あるいは一方だけが’間違ってる’いう気は毛頭なし。「知って」それぞれ「考えて」いただれれば本望(^_-☆Everybody!! Let's 'Ponder' or 'Contemplate' On va vous re?-chercher!Internationale!!「世界人類みな兄弟」「平和祈願」「友好共存」「戦争反対」「☆Against Racism☆」「☆Gender Equality☆」&ノーモア「ヘイト」(怨恨、涙、怒りや敵意しか生まない)Thank you very much for everything!! Ma Cher Minasan, Merci Beaucoup et Bonne Chance 

★Agresmilito, konkermilito aŭ invada 侵略戦争★本多勝一的战争理论“侵略” /Katsuichi Honda's theory of war "Aggression" /本多勝一の戦争論「侵略」をとらえる目④


再(ツアイ)不(プ)要(ヤオ)12月13日
とくに戦争について被害は強調されるが、加害は忘れられがちである。しかし、加害こそ忘却の淵に沈めてならないものではないか。
右は『週刊金曜日』先週号(2004年12月3日)の佐高信氏による「ノーモア12月8日」の冒頭からカギカッコにすべきだが、100%同意見なのでナマの拙文として書かせてもらった。佐高氏はつづけるー「そのために、日本人が「ノーモア パールハーバー」と叫び、アメリカ人が「リメンバー ヒロシマ」を誓うことを提案したのは、友人の石川好だった。」
*佐高 信(さたか まこと、1945年1月19日 - )は、日本の評論家、東北公益文科大学客員教授。元週刊金曜日編集委員。Sataka Makoto佐高信(Sataka Makoto(山形県出身), 1945, January 19 -), the Japan of the critic , Tohoku University of Community Service and Science Visiting Professor . Former weekly Friday editorial board member. " International Network overcome the hate speech and racism co-representative". Serves as a signature caller for the restoration of the rights of the indigenous Ainu [1] . Born in Sakata City , Yamagata Prefecture .
ここは100%同意とまではゆかぬので、冒頭の趣旨を補強すべく以下を述べたい。
第一点。日本人が「ノーモア真珠湾」と叫ぶ内容は「リメンバー広島」と同じく反省としての教訓であろう。「ノーモア12月8日」の集会での野中広務・土井たか子対談で、真珠湾はルーズベルトが仕掛けたことも指摘されたのだろうか(*1)。この謀略は日米侵略者同士の発火点だが、一般市民への無差別大虐殺たる「広島」と同次元ではあるまい。
第二点。「ノーモア」式にいうなら、12月8日以上に重要な日付は12月13日である。1937年の今月この日は、中国の首都・南京を日本軍が占領し、南京大虐殺に及ぶ。中国からすれば「再不要12月13日」であり、これは侵略者同士に非ずして、日本が加害の側だけだった。
そして「九条の会」と「憲法行脚の会」の「二つの会は連携して運動を展開」するとのことだが、二つなどと遠慮せずもっと多くと連携、いや合同して太い綱にしてほしい。「九条の会」にしても提案は「体制と対峙する具体的な戦いではありません」(『週刊金曜日』9月17日投書員・久保田雅昭氏)から、さまざまな九条関係の会と対等な関係で協力・合同すべきであろう。古くからの「第九条の会」(名古屋)その他があるし、わが信州では全県的な「憲法九条を守る県民過半数署名をすすめる会」のもとで市町村ごとにすすめられている。署名は衆参両院議長に渡されよう。
革新政党の政治運動は「市民運動においては、彼らは「後衛」にならなければならない」(佐高氏)のも同感だが、これは政党に限らず、「理念を語るのみで、大衆を高みから導こうとしている「九条の会」(久保田雅昭氏による)」にも求めたい(*2)。またこの問題には9月10日号の投書「憲法一条を否定せずに九条を連呼する無駄」(原真氏)の視点も重要だ。



II
米軍のイラク侵略と絶望「的」日本を確認する
アメリカ合州国のコリン・パウエル国務長官は、2004年9月13日の上院政府活動委員会の公聴会で、イラク旧フセイン政権による”大量虐殺兵器”について「いかなる備蓄も発見されておらず、今後も発見されないだろう」と証言した。
しかも旧フセイン政権とアルカイダ(国際テロ組織)との協力関係もすでに「証拠はない」(独立調査委員会)と認定されている。あの9・11事件との直接関連もないということだ。となると、合州国ブッシュ政権が国連を無視して一方的にイラクに攻めこんだ理由は雲散霧消したことになる。
なるほど。だが、この種のことはこの前年(2003年)3月のイラク侵略開始前後から、私(たち)がさんざん言ってきたことだ。それが当の合州国内部の責任者から明言されたのである。この現象から、さまざまな馬鹿馬鹿しいことが見えてくる。

その一。小泉純一郎という「ブッシュのペット」政権のペットぶりがますます明明白になったこと。侵略開始とほとんど同時に、川口順子外相が論理性絶無のブッシュ支持口上を、根拠も示さずにオウム的にしゃべっている風景が見られたが、同じ民族であることを恥じさせてくれるこの女の釈明はまだ聞こえていない。
*جونيتشيرو كويزومي (小泉純一郎) ولد في (8 يناير 1942) سياسي ياباني ورئيس وزراء أسبقلليابان. نصب رئيسًا للوزراء في الفترة بين 2001 - 2006.

*Yoriko Kawaguchi (川口 順子(東京都出身), Kawaguchi Yoriko?), née le 14 janvier 1941 à Tokyo, est une femme politique japonaise. Diplômée de l'université de Tokyo en relations internationales et de l'université Yale en économie, elle est ministre de l'Environnement (première personne à occuper ce poste) entre 2001 et 2002, et ministre des Affaires étrangères entre février 2002 et septembre 2004.

その二。開戦当時から明明白だったイラク侵略に対し、当時のマスコミ(テレビも新聞も)は「侵略」という言葉を使った社がなく、使った日刊紙は政党機関紙とはいえ『赤旗』だけで、まるで戦争中のマスコミ同様に”統制”されていたこと。それは今に及んでいること。マスコミ内の良識ある個人よ、このことをどう思うのか、なんらかの形で(内緒の話でもいいから)教えてくれませんか。
その三。こんどのパウエル証言は、イラク開戦と同等の大ニュースと言えよう。なにしろ開戦理由そのものが当事者によってウソだったと明言されたのだ。ところが日本のマスコミの扱いはどうだろう。イラク開戦は大大大ニュースとして一面トップに巨大活字を踊らせておきながら、それがウソを元にしていたという大大大ニュースの方を一面トップにした新聞が(私の知るかぎり)一社もない。それをやった日刊紙は、またしても「政党機関誌とはいえ『赤旗』だけ」だった。(次のページの写真)。その記事につづいて『赤旗』は、イラクのファルージャその他での米軍の無差別攻撃による多数の一般市民虐殺を報じ、「侵略戦争いまも」とゴチックの見出しを掲げた。
その四。そんなマスコミの中で、『朝日』の石合力記者(ワシントン)による15日朝刊の記事は、相対的に他社より説得力があった。それによると14日の記者会見で細田博之官房長官は、小泉政権の開戦支持の理由に「イラン・イラク戦争やクウェート侵攻まで持ち出し」た。何だこれは。イラン・イラク戦争で合州国はイラクに大量の武器援助をしたし、湾岸戦争はイラクのクウェート侵攻を米国政府が事前了解したうえで勃発したことが暴露されているではないか。
*호소다 히로유키(일본어: 細田 博之, 1944년 4월 5일 ~ )는 일본의 통산 관료이자 정치인이다. 운수대신 호소다 기치조(細田吉蔵)의 아들로 현재 자민당의 시마네현련 부회장 (島根県連副会長)을 맡고 있다.
その五・最大の問題は、ここに到ってイラク占領・侵略戦争中の米軍がどうするかであろう。直ちに撤退以外に論理的・倫理的整合性はないはずだ。が、それをしないのが、ワシントン初代大統領以来に合州国の歴史的伝統であった。撤退するのは、米系企業がモウカルかたちで残す、といった類の利益と引き替えか、あるいはベトナム戦争のように力ずくで敗北させられるときだけだろう。
その六。日本人として最大の哀れさは、そんなブッシュ政権に尻尾を振ることしかできない小泉ブルービーを首相にいただくことにあるが、結局はそれも日本人がこの男を投票で選んでそうさせているのだから、日本人そのものの哀れさになる。これもヒツジ型遺伝子(*1)によるのだろうか。
その七。ついでながら、同じ15日の『赤旗』(七面トップ)によると、ドイツのシュレーダー首相とフランスのシラク大統領とスペインのサバテロ首相の三巨頭は、マドリードでの首脳会談後の記者会見でイラク戦争批判を明確にした。これは合州国ブッシュ政権へのかなりの手痛いニュースのはずだし、日本国民にも知らせたいニュースでもあるが、一般紙はこれをほとんど扱わなかった。
『赤旗』をとくに持ち上げているのではない。一般紙が扱わないこうした重要ニュースが『赤旗』に多いので、「政党機関紙とはいえ」購読せざるをえないのである。
*1 香川靖雄『生活習慣病を防ぐ』(岩波新書・第12刷・2008年)によれば、日本人の消極性や依存性を、性格に影響すると推定される遺伝子から説明する考え方があるという。-「とくに注目されるのは性格に影響すると推定される遺伝子で、アルギニンバソプレシンAa受容体遺伝子導入マウスにおいては、社交性が増加する。日本人はドーパミンD4受容体の反復配列が少なく、また消極性を示すセロトニン輸送体遺伝子S型が多い(S型ホモが68%、LS型へテロ30%、ホモ2%)。これに対して、白人では積極性を示すL型が多い(S型ホモが19%、LS型ヘテロ49%、 L型ホモ32%)。このために日本人は白人に比べて新奇追求性が乏しく慎重であるといわれる。こうした性格についても、遺伝子治療が研究されはじめている」(同書)。本文で「ヒツジ型遺伝子」としたのは、この指摘からの類推によるもので、日本人の中にある従順・体制順応的な傾向を説明できるのではないかと思ったからである。ただし、そうした傾向のすべてを遺伝子の作用に求めることはもちろんできないだろう。またこの場合の「白人」の定義も要するだろう。(『週刊金曜日』2004年9月24日)

Nouvelle déclaration de gomanisme 11 Nuit terroriste (Shogakukan Bunko) Nuit terroriste Écrit par Yoshinori Kobayashi
:En raison des attentats terroristes du 11 septembre, l'opinion publique aux États-Unis s'est soudainement tournée vers la droite. Bush lancera une attaque afghane en représailles et entrera dans une guerre de bourbier. Au Japon, la controverse «anti-américaine / pro-américaine» a éclaté et l'auteur qui prônait l'anti-américanisme a été exposé à des attaques de personnalité par des discours conservateurs. 


26/03/2013 17:20 "Résumé de la guerre en Irak à laquelle les Japonais se détournent" Yoshinori Kobayashi Rising Vol.31
«Gomanism Declaration», «Obocchama-kun» et «Todai Straight Line», défiera de nouvelles expressions à travers un magazine Web.  Chaque semaine, «Déclaration de Gomanisme» qui traite de l'actualité qui m'intéresse, «AKB48 de la semaine» qui plonge dans la société moderne à partir du boom AKB48 (en fait, soutien au nouvel otaku!?), «Cette semaine» qui présente le favori de Yoshirin items "One item", "Yoshirin Manga Treasure House" qui présente un énorme groupe d'œuvres dessinées depuis plus de 30 ans en tant que dessinateur, et "Otaku Chama-kun" produits de caractère avec beaucoup de produits inhabituels (!? ) "Chamachama Hidden Treasure Museum", "Q & A Corner" avec les lecteurs, "Mokuren's" The God! ", Secrétaire Nous vous enverrons beaucoup de notes d'observation de Yoshirin telles que" This Week's Yoshirin ". (Publié tous les mardis)


自称「イラクの友人」
これを書いている2004年10月29日午前3時現在、イラクで日本軍(自衛隊)撤退を条件に武装勢力の人質となった青年(香田証生さん、当時24歳)は、48時間以内の殺害が示唆された。これまでの例からみると、実際に殺された例がこの武装勢力の場合には多いから、日本政府は即座の対応を迫られている。以下、あくまで今の時点として述べる。
5月にイラクで殺された日本人ジャーナリストの1人・橋田信介氏は、自衛隊の給水活動について「50倍以上のムダな予算」で「黄金の水」をつくっていると指摘し、「現地イラク人はもちろん、フランス、ドイツ、ロシア、中国の人々は「アメリカの犬がまたバカをやっている」とせせら笑っている」と記事に書いていた(『週刊金曜日』2004年6月4日の拙文での引用から)。
「アメリカの犬」とは、もちろん「ブッシュのペット」と評される小泉政権を指しているが、この政権の町村信孝外相は武装勢力によびかける声明を出した(『朝日新聞』10月27日夕刊)。しかしこれではかれらに馬鹿にされるだけだ。「日本はイラクの友人で、日本の国民はイラクの人々に敬意と友情を持っております」とうそくさい建て前から始まり、「自衛隊もこうした復興努力を支援するために派遣されています」とくる。
*마치무라 노부타카(일본어: 町村 信孝(静岡県出身), 1944년 10월 17일 ~ 2015년 6월 1일)는 일본의 정치인이다.
「復興」とは何なのか。去年の3月20日、米軍が捏造した口実で侵略・破壊したイラク、直ちにそれを支持した日本。つまりイラク破壊を応援しておいてそれを「復興」すると言っている。典型的”マッチポンプ”ではないのか。復興事業に自衛隊など有害無益、民間会社なりNPOなりでこそやられることだから、殺された橋田氏もそのことを言っていたのだ。
4月の人質事件で武装勢力に解放をよびかけたイスラム聖職者協会は、同時に「日本国民へのお願い」として「自衛隊がイラクから撤退するよう、日本政府に圧力をかけてほしい」と訴えた。「日本国民」はこたえただろうか。
この原稿を送った後の31日、人質の青年が星条旗に包まれた遺体で発見されたので、最後の一文を書きかえる。町村外相は犯人に対し「卑劣」「残虐」と評した。が、国連を無視して一方的に侵略した米軍の卑劣と、無差別爆撃による米軍の残虐は何なのか。ブッシュへの忠誠が目的の自衛隊派遣こそ青年殺害の根本原因であり、結局は「小泉」が招いた一件にすぎぬ。(『週刊金曜日』2004年11月5日)



ブッシュ再選が示したアメリカ式「復元力」
2004年のアメリカ大統領選挙はたしかに「大接戦」でした。アメリカ合州国の国論を二分したことも事実だった大統領選挙です。
でも、要するに、結論として、投票したアメリカ人の過半数がケリーよりもブッシュを支持しました。国連を無視し、国際法なんか黙殺して勝手にイラクに攻めこみ、無差別爆撃や暴行・虐殺等でイラクの民衆を直接・間接に何万人も殺した責任者たるブッシュ。イラク侵略の口実だった「大量破壊兵器」も見つからず、9・11事件を旧イラク政権がやった証拠もないままに、大軍を撤退させぬどころか増派させようとしているブッシュ。そんなブッシュを再選させたアメリカ人。つまりは合州国国民が支持したことこそ、この大統領選の歴史的意味があります。

*존 포브스 케리(John Forbes Kerry, 문화어: 죤 케리, 1943년 12월 11일 ~ )는 미국의 정치인이다. 1977년부터 1979년까지 미들섹스 카운티 보조 지방검사로 있다가 1983년 3월부터 1985년 1월까지 제66대 매사추세츠주의 부지사를 지냈으며, 1985년부터 2013년까지 매사추세츠주의 연방 상원의원을 지냈다.
ここで「歴史的意味」と述べたのは、ワシントン初代大統領以来の合衆国の歴史、独立以来わずか230年たらずの歴史そのものにかかわるからです。ブッシュ当選を報じた新聞の中から、『東京新聞』の沢木アメリカ総局長による次の部分を引用します(2004年11月4日夕刊から)。
「ケリー上院議員が唱える米国のあり方を、ブッシュ氏は「リベラリズム」と呼んで、宗教・倫理などでの良き伝統を破壊すると非難した。ブッシュ氏に投票した人の多くが「信仰・価値観」を重視する出口調査に答えていることは、米国の保守化を表している。(中略)「米国を守る最良の方法は、常に攻めることだ」。一見勇ましいブッシュ路線を支えるものは、防衛の意識だ。」
右の中で「常に攻める」というブッシュの言葉が象徴的です。これこそワシントン初代大統領以来の合州国がやってきたことでした。独立当時の東の方のわずか13州にすぎなかった合州国の版図。ワシントンがまずやったことは、ここから西部へ西部へと「常に攻める」こと。その実態は本来のアメリカ人たる先住民族(いわゆるインディアン)虐殺・追放と領土拡大です。これがどれほど悲惨なものだったかは、これまでにもよく引用した藤永茂氏の名著『アメリカ・インディアン悲史』(朝日選書)をごらん下さい。一言で表現すれば、まさに「侵略」そのものでした。
*조지 워싱턴(영어: George Washington, 문화어: 죠지 워싱톤, 1732년 2월 22일 ~ 1799년 12월 14일)은 미국의 초대 대통령(1789년~1797년)이다. 1775년부터 1783년까지 벌어진 미국 독립 전쟁에서는 대륙군 총사령관으로 활동하였다. 


Aboriginal Indian tragedy Fujinaga, Shigeru Asahi Shimbun, 1974.10.
①藤永 茂(ふじなが しげる(中国長春生まれ・福岡県出身、1926年 - )は日本、カナダの物理化学者、評論家。アルバータ大学理学部名誉教授。Shigeru Fujinaga (1926 -) is a physical chemist of Japan and Canada, critic . Professor Emeritus, Faculty of Science, University of Alberta②Альбертский университет (англ. University of Alberta; Университет Альберты) — канадский университет в городе Эдмонтон провинции Альберта. 

ここで強調したいのは、ブッシュの「常に攻める」が、実はワシントンの侵略以来二百余年間続いてきたこと、即ち「常に侵略」と同義語だという点です。ここに大きな歴史的意味がある。どういうわけか、日本の”アメリカ通”の学者やジャーナリストに、この点に言及する例が少ないのですね。これは当の合州国による歴史地図自体も示しているように(*1)、1890年(明治23年)のウンデッドでのスー民族皆殺しを最後に、独立以来百余年間つづいた侵略によって先住民族の領土は消滅しました。
*Le massacre de Wounded Kneeウンデッド・ニーの虐殺 est une opération militaire qui s'est déroulée le 29 décembre 1890 à Wounded Knee dans le Dakota du Sud, aux États-Unis. Entre 150 et 300 Amérindiens de la tribu Lakota miniconjou (dont plusieurs dizaines de femmes et des enfants) ont été tués par l'armée des États-Unis.
*スー族(スーぞく、Sioux [suː])は、アメリカ合衆国北部中西部に先住するインディアン部族である。その中の最大部族・ダコタ族、ラコタ族、およびナコタ族の総称。勇猛果敢、しばしば白人と戦い、1876年にはカスター将軍の部隊を全滅させたことは、よく知られている。
しかし、この侵略はさらに西へと「常に攻め」てつづきます。スー民族虐殺のわずか7年後にはハワイ侵略完了。その翌年(1898年)には捏造事件を起こして開戦した米西戦争でグアムとフィリピン侵略。これらには北米大陸内の侵略に参じた米兵当人がそのまま加わりました。だから侵略の中身も直接的に連続しているわけです。そして「真珠湾」(1941年)も、合州国の陰謀に日本がのせられた形で開戦したことが、情報公開で今やはっきりしています(*2)。
東京大空襲や原爆のような一般住民への無差別大爆撃も平気な米軍が、イラク侵略では突然無差別でなくなると思いますか。そして、さきの引用での、ブッシュの「信仰・価値観」を支える普通のアメリカ人とは、要するに「被占領者であるイラク国民の犠牲についての認識はまったくありません。”米国のことしか考えない米国人”の姿です」(『赤旗』2004年11月5日のワシントン・遠藤誠二記者)
フランスのエマニュエル・トッド氏も言いますー「米国が右派ポピュリスズム(大衆迎合主義)に染まっているのが恐ろしい。イラクで民間人が十万人も巻き添えになろうが、収容所で捕虜が虐待されようがOK・・・」(『東京新聞』2004年11月7日)
合州国の「復元力」という言葉が良い意味でよく語られることがありますが、実は逆の意味でこそ本質なのです。ブッシュのような”伝統”に常に戻ってゆく。
そしてそんなブッシュのペット(小泉)を首相に選ぶ日本人は?
*1 G=バラクラフ総監修The Times Atlas of World History=朝日・タイムズ『世界歴史地図』(1979年)
*2 松原久子『言挙げよ日本ー欧米追従は敗者への道』(プレジデント社)とかロバート=B=スティネット『真珠湾の真実』(妹尾作太男ほか訳・文藝春秋)など参照。(『週刊金曜日』2004年11月12日)

(1)One of the triggers for the enactment of the security legislation Memorandum of the Gulf War-Suspected oil-covered black waterfowl image, etc.
湾岸戦争が始まる前にTVで繰り返し流されたのが、イラク軍がペルシャ湾に原油を流出させたためだという油まみれで真っ黒になった水鳥の映像です。この映像は今でもまぶたに焼き付いています。当時は、この映像で、フセインはとんでもないやつだと信じていました。また、私の記憶は曖昧になりましたが、クウェートから脱出した難民の少女による涙ながらのイラク兵の蛮行を訴える映像がありました。しかし、いずれも全くの「やらせ」で事実に反することが後日判明しました。Before the Gulf War began, the image of a waterfowl covered in oil and blackened repeatedly was shown on TV because the Iraqi army spilled crude oil into the Persian Gulf. This video is still on my eyelids. At that time, I believed in this video that Hussein was a ridiculous guy. Also, although my memory was vague, there was a video of a refugee girl who escaped from Kuwait complaining of tearful Iraqi soldiers' barbarism. However, it was later discovered that all of them were completely "prearranged " and contrary to the facts.  

(2)(中略)後の検証によって、原油が海に流出したのは、米軍の爆撃が原因であることが明らかになった。アメリカは自らの爆撃の結果を、フセインの環境テロにすり替えたのだ。当時、世界のメディアは、油まみれの水鳥の映像を何ら検証することもなく、アメリカの大本営発表を世界に垂れ流した。水鳥の命をダシに、イラク市民は爆撃された。later verification revealed that the spill of crude oil into the sea was due to the bombing of the US military. The United States replaced the results of its bombing with Hussein's eco-terrorism. At that time, the world's media spilled the announcement of the American headquarters to the world without verifying any footage of oily waterfowl. Iraqi citizens were bombed with the life of a waterfowl.
https://blog.goo.ne.jp/leonlobo/e/5df2cfc0e64a3a1fd0d471216fff85e3
(3)「読者の中には、今から11年前の映像を覚えている方も少なくないはずだ。あの”湾岸戦争”という変てこな呼称が使われているイラク戦争で、流出した石油にまみれて死にゆく海鳥の姿。テレビで繰返されたこの映像が、実は完全な「でっちあげ」だったことも、のちに広く知れわたった」(本多勝一『非常事態のイラクを行く』貧困なる精神Q・2003年朝日新聞社・12ページ『週刊金曜日』2002年5月17日号)。

「何かが変わった」
パウエル米国務長官が9月13日に、イラクに”大量破壊兵器”はなかったと公式に証言したことで、米軍のイラク侵攻が明白な侵略だったことを自認するかたちになった。当然ながら、小泉政権が憲法を蹂躙してイラクへ自衛隊を派兵したのも侵略の片棒かつぎだったことが、もちろん当初からはっきりしていたとはいえ、これで「公式」証明されたことになる。ところが小泉政権は、イラク派兵が1年間の限定つきだったのに、さらに延長する方針で一層の「ブッシュのペット」ぶりを世界に示した。

こうした一連の状況の中で驚かされることの一つは、学生をはじめ若者たちがほとんど騒がなくなった事実である。このような日本の状況について、美術史家の狩野博幸氏が『京都新聞』(9月6日夕刊)に書いたコラムから一部引用しようー
「米軍機が大学構内の建物に墜落し、炎上した。つい先日起こった沖縄国際大学ではなく、36年前の出来事である。1968年、ベトナム戦争のさなか、(中略)F4ファントム戦闘機が、九州大学構内に建設中だった計算機センターに墜落した。」
九大で当時3年生だった狩野氏は、現場にかけつけたことや、学生たちが築いたバリケードによって数ヶ月まで米軍も警察も手が出せなかったことなど、要するに「大学の自活」が守られていた状況を説明したあと、次のようにも書いているー
「ベトナム戦争に直接従事している戦闘機が墜落した場合ですら、「地位協定」とやらを楯に米軍が調査目的のために大学構内をいち早く占拠し日本人を排除することはなかった。」ところが現在では「このようなとき、わが国の最高政治指導者は「夏休み」を中止することすらしない。」
そして狩野氏は、同じ核戦争を扱ったアメリカ映画でも、かつての「渚にて」に対して、最近の「トータル・フィアーズ」の馬鹿げた「違う意味で恐ろしい映画」や「華氏911」での大統領の表情にふれて、「何かが変わった。」と結論づけている。
そう。「36年前」の私にしても、ベトナムの解放戦線側に潜入したルポなどを『朝日新聞』に連載した。当時のベトナム反戦運動は、ジャーナリズムと世論が相乗的に呼応していた。自民党政権にジャーナリズムがすり寄ってもいなかった。
で、今は?・・・イラク戦争はベトナム戦争よりももっと明白に、だれの目にもアメリカ合州国の侵略戦争がはっきり分かる。小泉政権の極右・反動・違憲ぶりも戦後とびぬけて著しい。にもかかわらず、マスコミ(「ナー名リズム」ではない)は闘わず、学生は騒がず、知識人は(少数の例外を除けば)マスコミに遠慮して総論的または免罪符的批判しかないので影響力がなく、日本は反動側の好き勝手やり放題の国と化し、戦前でいえば「今は満州事変の少し前」(原寿雄氏=『週刊金曜日』8月20日)に似た情況となってしまった。
かくて「何かが変わった。それも決定的に変わったのではなかろうか」(狩野氏)・・・
(『週刊金曜日』2004年10月1日)

朝日新聞が持ち上げた”文豪”森鴎外
今春の創刊にさいして私も賛同者の1人に加わった月刊写真誌『DAYS JAPAN』の11月号から、本誌にもしばしば登場している斉藤貴男氏を引用するー
「・・・(イラクでの)惨劇を伝えた新聞各紙には、同時に、米軍のイラク侵略を支持した日本政府は正しいと強調した小泉純一郎首相と、12月で切れるイラクへの派兵期限を1年ほど延長したいと述べた官房長官の発言も載っていた。大量破壊兵器など発見されなかった戦争は違法だとしたアナン国連事務総長の発言など歯牙にもかけられない。訪米中の小泉首相がヤンキースタジアムでの始球式を果たしたばかりの上機嫌で戦争を賛美する様子を、同行記者団は垂れ流していた。」
*コフィー・アッタ・アナン(英: Kofi Atta Annan、1938年4月8日 - 2018年8月18日)は、第7代国際連合事務総長(1997年1月~2006年12月)。ガーナ共和国アシャンティ州クマシ出身。称号は聖マイケル・聖ジョージ勲章(GCMG)。英語、フランス語、クル語、アカン語、他のアフリカ諸言語を話す。国連事務総長在任中の2001年にノーベル平和賞を受賞した。
イラクへの日本軍(自衛隊)派遣が丸ごと憲法破壊であることなど指摘するまでもないし、これを合意とする小泉政権は「鯨か魚だ」どころか「人間も魚だ」と主張しているだけのことだが、問題の核心はそんな無茶苦茶を許している日本人の民度であり、直接的にはそういう民度を育成かつ放置したマスコミ(ジャーナリズムに非ず)にある。
2004年末現在のいま私がとっている日刊紙は『朝日』『毎日』『東京』『赤旗』の四紙だが
、ジャーナリストであればもっと、たとえば部数日本一らしい『読売』などもとるべきなのだろう。でも国連にさからって米軍がイラク侵略を開始するや、即座に社説で「非はイラクにある」とそれを支持し、さらに「小泉首相の「米支持」決断は正しい」とペットぶりを礼賛するような新聞に、出版不況で収入減のフトコロから払うカネは無い。
右の日刊紙のうち、政党機関紙たる『赤旗』を別とすると三紙では、斎藤氏も書く『東京』に最もジャーナリズム精神を感ずる。とりわけ「こちら特報部」によるページにそれが著しい。
でも、たとえば今これを書いている2004年11月15日現在の朝刊で、他紙と横並びに「紀宮さま婚約内定」を一面トップでやるのでは、やっぱり『東京』も限界が大きすぎるなあ。せめて社会面トップていどにできないものなのか。日本人の100パーセントがこういう方向にあるというのならともかく、さきのヒツジ型遺伝子(本書95ページ参照)ではないけれど、少なくとも三割近くはこのような扱いに批判的ではないのか。
ということは、日本には人口の三割ていどを反映する日刊の一般紙が無い、ということにもなるのだろう。ついでながら、『朝日』のジャーナリズム精神衰退ぶりは相当なものだ。最近の例では、今月5日の朝刊各紙をくらべてみられよ。一面トップは『毎日』が新潟中越地震での集団仮居住、『東京』が防衛庁の三菱重工指名停止、「読売」がブッシュ大統領再選の背景だが、『朝日』はなんと「文豪・森鴎外」の家族にあてた約100通の手紙などが次女の家で見つかったという記事、それだけの話が一面トップなのだ。別の面でその特集までやっている。
内外の問題が山積する今、これは小説など文学方面の業界紙にふさわしい扱いではないのか。しかも森鴎外を他の小説家等とくらべて特別な「文豪」とすること自体すでにかなり問題があることを、近年の大岡昇平による鴎外批判『文学における虚と実』(講談社・1978年)が示している。

Hollow and Reality in Literature (1976) Shohei Ooka (Author) Hohlraum und Wirklichkeit in der Literatur (1976) Shohei Ooka (Autor) 
この中の「『堺事件』の構図」の章で、時の権力に迎合して史実を捏造・改竄した鴎外を、大岡は詳細かつ強烈に批判した。またこの論文の中で大岡は、「堺事件」のあと鴎外が歴史離れを始めたこと、さらにその延長線上に有名な作品『山椒大夫』があることを指摘した。
関連して、ふじたあさや氏の脚本・演出と中西和久氏による芝居『山椒大夫考(*1)』は、鴎外による不純な改竄の前の、本来の原形たる説教節を、現代風に再現させた結果だ。つまり鴎外は、原形の説教節を大改竄して、まさに「歴史離れ」によって当時の体制の中で「楽に呼吸できた」(大岡昇平)のである。
ほれ、よくあるではないか。権力側や御用マスコミが変形すると、それに合わせて自分の主張もこっそりと変えてゆくモノ書き。鴎外はその好例であった。もっと若い今の有名小説家にもあるなあ。(この項つづく)

*1『山椒大夫』は、鴎外の原作と同じく「夫」である。もとの説教節では「夫」だが、芝居は鴎外を批判する意味もあって、その題名のまま「夫考」とされた。この問題は『週刊金曜日』1996年11月29日で詳述(拙著「貧困なる精神・N集」=朝日新聞社=収録)(『週刊金曜日』2004年11月19日)

「侵略クラブ」の植民地軍となった自衛隊
(承前)大学までずっと理科系だった私は、いわゆる文学畑にうといけれども、先週号で述べたようなことはこの方面では常識に属するのではなかろうか。となると、鴎外をいまだに”文豪”視して、他の重大ニュース以上の一面トップ扱いにした『朝日』(学芸部?整理部?編集局長室?)は、いわば”確信犯”ということなのかもしれない。それはまた、最近の『朝日』の一連の傾向の反映ともいえるのであろう。
たとえば、先週号で『東京』の「こちら特報部」のページを好例として挙げたが、こうした突込んだ調査報道が、今の『朝日』には激減している。このあたりのことは『週刊金曜日』の2004年3月12日で「同志たちよ、今こそ「ジャーナリズム」のメディアと題して書いたが、そこでも指摘したように、調査報道やルポが冷遇されてきた最大の理由は「読者の反響の大きさ、したがって影響の大きさ」」にある。体制側の補完勢力とか御用マスコミにとって、情況に深く突込んだ取材をする記事は都合が悪いのだ。
ジャーナリズム精神に反する『朝日』の体制すりより姿勢は、結局は自分の首を締めてゆくことになりかねない。一般の読者には新聞を二紙以上併読する例が少ないから、他紙と比べるような機会も少ないものだ。したがって変化に気づくのも遅いが、『朝日』の読者の中には、もし以前の『朝日』に近い日刊紙が出ればそちらに移る例が少なくないだろう。げんに『東京』はそれに近いが、関東の『朝日』読者でも『東京』の紙面を具体的に知る人は少ないから、『東京』に乗りかえる例もまた少ないのではなかろうか。
残念ながら、と言ってはおかしいのかもしれないが、今ではむしろテレビの方が調査報道やルポの類をやっている。NHKニュースは体制側の御用放送だが、夜の『NHKスペシャル』や『グローズアップ現代』などは、もちろんNHKの限界内にせよ、ともかくカタチとしてはその類いの報道である。テレビ朝日での『報道ステーション』(古舘キャスター)とかTBSの『NEWS23』(筑紫キャスター)などにもその類がある(それにしてもアングル語だらけなのはなんで?)
テレビがこの分野で有利なのは、同時に複数の情報を風景として伝達できるし、現場の映像を流しながら解説も可能なことだ。圧倒的な情報量である。活字と写真だけではとてもできない。この分野で太刀うちできないからこそ、活字に頼る新聞は記者の「眼力」と「筆力」がますます重要になってくる。雑報はもちろん必要だが、それは現在史としての報道における記録の使命であって、放送と競争するためではない。もっとも放送との競争の面で非常に有利な点もあって、私などのようにテレビをまるで見ない(信州の郷里にいるときは全然見ない)者にとっては、新聞はいつでも自分の都合で見ることができる。必要な部分は切りぬいて保存もできる。しかし放送は、なにしろその場その時に見なければ消えてしまうのだ。放送局の都合に自分を合わせるヒマなどありませんよ。
さて前述のような状況だからこそ「活字に頼る新聞は記者の「眼力」と「筆力」がますます重要になってくる」のだが、今は逆にそういう記者が少なくなってはいないだろうか。ますます必要なときに、ますます少なくなってはいないだろうか。
先週号の冒頭で引用した『DAYS JAPAN』での斉藤貴男氏から、もう1ヵ所を引用しようー
「・・・忠犬・小泉首相は常に強い立場の側にひたすら擦り寄り、ご主人様ことブッシュ大統領は、プーチン・ロシア大統領の全面支援を口にした。かくて帝国連合あるいは侵略国クラブVS国際テロ連合という構図ができ上がり、対テロ戦争というネーミングの第三次世界大戦の、日本もモロに当事者と相成った。」
そう、せめて日本は、旧同盟国で同じ敗戦国だったドイツとか、そのドイツに対して合州国と共に戦ったフランスとかが今回とった態度、即ちブッシュのアメリカ帝国によるイラク侵略に反対することくらいはできたはずだ。今の普通の国際感覚や地球上の常識的平衡感覚からも何の問題もなかった。それをブッシュの「忠犬・小泉」(斎藤氏)は、わざわざ忠犬ペットぶりを示すべく自衛隊をアメリカ帝国主義の植民地軍の役割、つまりベトナムでのセネガル兵や韓国兵の役割をさせて、’第三次世界大戦’での「侵略国クラブ」に奴隷的立場として参じたのである。
(『週刊金曜日』2004年11月26日)

『「真珠湾」からイラクまで』のアメリカ式謀略
「恥の文化」にあっては、自分の著書を広告することなど顰蹙をかいかねませんが、今回はその文化を脱ぎ捨てることにします。
こんど出た俺の新刊『「真珠湾」からイラクまで』(朝日新聞社・2004年)は、進藤榮一筑波大学名誉教授とのインタビュー対談を中心に、イラク侵略がアメリカ合州国の伝統的謀略戦争の延長上にあることを訴えています。とりわけ「真珠湾」について強調したいのは、あれが合州国による陰謀だったことが、日本ではまだ常識に全然なっていないからです。これにはマスコミの最も責任が大きいでしょう。
かねてから指摘してきたように、日本は中国や朝鮮などアジア諸国に対してはもちろん侵略でしたが、欧米との太平洋戦争は侵略者同士の陣取り合戦、いわばケンカであります。その表面上の発端は、日本の連合艦隊による真珠湾攻撃でした。ところがこの攻撃は、当時のルーズベルト大統領による入念な陰謀に、”おヒトよし日本人”が見事ひっかかった結果であることが、今や明白に証明されています。特に合州国の情報公開による発掘で決定的になりました。進藤氏との対話でもここは重要な章です。
想えば、「日本の歴史」という大きな枠組からしてもこれは大変なことでした。したがって当然ながら大ニュースである。ところが日本のマスコミは、これを大ニュースとして扱いません。これほどの大ニュースは1年に一度あるかないかと思われるのに、それより何ランクも下の矮小ニュースを一面トップで毎日出している新聞が、これをまともに扱わないのです。
ほかにも原爆投下をめぐる日本人の”常識”の根本的間違いとか、日本降伏をめぐる同様な間違いなど、実証による衝撃的内容が多いので、ごく一部を抄録的に引用しましょう。

本多 原爆をドイツより日本に落とした理由も、「原爆はドイツ降伏後にできたから」と普通は言われているけれど、進藤さんによればドイツ降伏前から日本を標的に決めていたんですね(*1)
進藤 もうハッキリと「黄色人種」に落とすべきだと。トルーマンの有名な言葉に「日本というケダモノ(ビースト)をやっつける時には、ケダモノのような行動を・・・」があります。完全に人種差別。これは1944年の原爆開発過程でルーズベルトとチャーチルの会話の中に出ていて、出発点からしてドイツじゃなくて日本と決められていた。
本多 進藤さんがそれをいくら実証的に論証しても、マスコミが取り上げないのでは世論や常識になりません。それから原爆投下の真の目的はソ連に対する脅しであり、原爆が日本降伏の直接原因ではなかったんですね(*2)
進藤 ソ連を「仲介」としてアテにしていた日本は、広島の原爆後も「まだソ連の助けがある」とみていたのに、そのソ連が対日参戦となって望みが絶たれるわけです。
本多 信州・松代に、天皇の疎開先を含めた地下の大本営を掘りつづけていたこととも整合しますね。


こうした歴史上の重大問題を扱っている本書に対して、これまでにマスコミに現われた反応をみますと、まずテレビは完全な無視。新聞も、地方紙やミニコミはいざ知らず、全国紙は書評であれエッセイであれ全然とりあげません。なぜでしょうか。
第一に、おそらく出稿記者(*3)の無知、というよりニュース感覚の鈍さ、問題意識の低さが考えられます。げんに進藤氏の原文が発表されたときにそうだったのですから。しかし第二に、そうでない記者が少数いても、整理部あるいは管理職によって、事実であっても「過激」とみられた記事はボツあるいは小さな扱いにされてしまう。これは珍しいことではありません。最近のよく知られた例に、あの水俣病があります。今では世界の公害問題のハシリかつ典型として歴史に残るこの事件も、地元のミニコミが熱心に報じていながらマスコミは10年間も放置し、公害たれ流しと患者増大に”貢献”しました。
しかし真珠湾攻撃のような場合、国際関係(とくに日米関係)での日本という立場も、直接・間接にかかわってきます。裏からの直接的圧力は(ルーズベルトの陰謀のように)時がたたないと暴露されくいでしょうが、より広くは自己規制が、意識的または無意識的に動くのです。ベトナム報道にさいしても痛切に感じたのは、新聞社内の「アメリカ派」的存在による圧力あるいは規制でした。
*1 詳しくは進藤榮一『分断された領土ーもうひとつの戦後史』(岩波現代文庫・2002年)参。
*2 詳しくは進藤榮一『戦後の原爆ーヒロシマからオキナワへ』(岩波書店・1999年)参照。
*3 「出稿部」は社会部・政治部・経済部など原稿を出す現場記者の部。
(『週刊金曜日』2004年9月17日)





①7 mars 2005 — Un panel d'avocats inculpe Bush, Blair : le président américain George Bush et le Premier ministre britannique Tony Blair... pour les crimes de guerre et le génocide en Irak, selon un panel d'avocats②22 février 2004 —Tokyo lâche les petits chiens de Guerre : si le Premier ministre britannique Tony Blair est le caniche du président Bush, alors le Premier ministre Junichiro Koizumi est son cocker③10 août 2018 —Je suis extraordinaire' : Contrairement à ses contemporains George Bush et Tony Blair, Koizumi a trouvé son... « Qu'il y ait ou non des criminels de guerre de classe A

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