日系カナダ人独り言ブログ

当ブログはトロント在住、日系一世カナダ人サミー・山田(48)おっさんの「独り言」です。まさに「個人日記」。1968年11月16日東京都目黒区出身(A型)・在北米30年の日系カナダ人(Canadian Citizen)・University of Toronto Woodsworth College BA History & East Asian Studies Major トロント在住(職業記者・医療関連・副職画家)・Toronto Ontario「団体」「宗教」「党派」一切無関係・「政治的」意図皆無=「事実関係」特定の「考え」が’正しい’あるいは一方だけが’間違ってる’いう気は毛頭なし。「知って」それぞれ「考えて」いただれれば本望(^_-☆Everybody!! Let's 'Ponder' or 'Contemplate' On va vous re?-chercher!Internationale!!「世界人類みな兄弟」「平和祈願」「友好共存」「戦争反対」「☆Against Racism☆」「☆Gender Equality☆」&ノーモア「ヘイト」(怨恨、涙、怒りや敵意しか生まない)Thank you very much for everything!! Ma Cher Minasan, Merci Beaucoup et Bonne Chance 

《貧困なるザ「我が国」精神》泡沫世代데카당스(Décadence)퇴폐파(頹廢派)Генерация пузыря버블 세대『短編ルポ集』Satoshi Kamata鎌田 慧/Katsuichi Honda本多 勝一⑨


*Españolスペイン語→Los Asesinatos de Kobe (a veces llamado Asesinato de los niños de Kobe) (神戸連続児童殺傷事件 Kōbe renzoku Jido sasshō jiken) fueron un par de asesinatos ocurridos en la ciudad de Kobe, Japón, entre el 16 de marzo y el 27 de mayo de 1997. En estos, hubo dos víctimas, Ayaka Yamashita (山下彩花 Yamashita Ayaka) de 10 años, y Jun Hase (土師淳 Hase Jun) de 11 años, que fueron asesinados por un niño de 14 años de edad, quien usaba el alias de Seito Sakakibara (酒鬼薔薇聖斗 Sakakibara Seito).

*Deutschドイツ語→Kenjirō Haitani (japanisch 灰谷 健次郎, Haitani Kenjirō; geboren 31. Oktober 1934 in Kōbe (Präfektur Hyōgo兵庫県出身); gestorben 23. November 2006 in der Präfektur Shizuoka) war ein japanischer Kinderbuchautor.
                 お前こそ、どんなツラか?       本多勝一
神戸の小学校生殺害事件で、14歳の容疑者の顔写真を新潮社の雑誌が公表した。
*Русскийロシア語⇒Синтёся (яп. 株式会社新潮社 Кабусики-гайся Синтё:ся) — японское издательство, одно из наиболее известных и значимых в стране.
このこと自体は実に単純かつ明白な違法行為であって、新潮社の野蛮・傲慢・卑劣・低俗ぶりに弁護の余地はない。単にカネモウケのため、それだけのために容疑者の子どもが「どんなツラか」をさらしものにしたのである。世の非難に対して編集長が「法の枠を超える事件だから」と開きなおったことに五十嵐二葉弁護士があきれて、本誌(『週刊金曜日』1997年7月25日号)で、「法の解釈と適用を任されている裁判官にでもできないこと」と指摘し、「日本人はこの機会に、法のイロハを学ぶべきだ」と、この国の民度の幼稚さを嘆いた。
*Futaba Igarashi五十嵐 二葉 (Igarashi Futaba(群馬県出身), August 20, 1932-) is a Japanese human rights lawyer . She was a professor at Yamanashi Gakuin University.
まったくこのとおり、これ以上いうことはない。(被害者の少年も「ツラ」をさらしものにすべきではない。)ところが俄然注目せざるをえない事件が、思わぬところから派生したのである。灰谷健次郎氏が、新潮社から全著書の版権引き揚げを宣言したこと。そしてそれをめぐるモノ書きたちの反応だ。
灰谷氏は新潮社から全収入の三分の二ほどを占める印税収入がある。つまり氏の生活の最大基盤をおく出版社だ。かつて曾野綾子Аяко Соно氏が角川書店Kadokawa Future Publishingに対し、売れてもいない少数の文庫版の再版をやめた程度の話とは次元が異なる。灰谷氏は「子どもを見つめ、子どもに教わって児童文学者として成長してきたと思っている」(『朝日新聞』7月17日朝刊)という立場から、今回の新潮社のやりかたは自分の生き方の大原則にふれると考えたのである。
灰谷氏はまず件の『フォーカスFOCUS』誌に抗議文を寄せた。これを読むと、灰谷氏の怒りと苦悩、何よりも「天下に愧じぬ生き方」に圧倒され、感動する。日本にもこういう小説家がいたのだ。その中で灰谷氏は「顔を見ることが、少年を理解する一面」などとほざく編集長の「啞然と」するほどの「差別発言」も指摘している。
*『FOCUS』(フォーカス)は、1981年10月23日に新潮社から創刊された写真週刊誌の草分け。2001年休刊。取締役の編集者斉藤十一Jūichi Saitō(自称The self-proclaimed 「オランダ人記者Dutch reporter」ヤン・デンマンJan Denmanが、創刊に多く関係した。
「個人のプライバシーを暴くという、なんの生産性もない出版物が主流をしめ」(灰谷氏)る日本のひどいマスコミ情況の、くる所まできた感がある事件だが、こういうときに「知ったかぶり」の文筆業者は「知らんぷり」をしてきた。その代表的存在が大江健三郎である。自分がべ平連Beheirenで活動しながら、そのべ平連viết tắt củaを違法な名誉毀損も含めて最もひどくぶったたいた新潮社から、抗議も何もせずにベストセラーを出しつづける。文学者の反核声明で他人に行動をよびかけておいて、当の反核文学者を最もひどくぶったたいた文藝春秋に協力を惜しまない。


*Українськаウクライナ語→Кендзабуро Ое (яп. 大江 健三郎, 31 січня 1935愛媛県出身 — 3 березня 2023) — японський письменник-гуманіст, автор понад 20 романів і повістей.
今回の灰谷氏の決断に対して、またしても一部文筆業者による大江的行動学が始まっている。報道によれば、問題の少年のツラを見ることを「はなから拒絶している人には、そもそもあの事件の持つ意味を本当に理解しようとする意志が根本的に欠けている」として『フォーカス』を支援する「評論家」もいるようだ(『読売新聞』7月17日夕刊・立花隆氏)。

*Françaisフランス語→Takashi Tachibana (立花 隆, Tachibana Takashi?), né le 28 mai 1940 à Nagasaki(長崎県出身) et mort le 30 avril 2021 à Tokyo, est un journaliste japonais connu pour ses articles relatifs aux questions sociales du Japon.
そうであれば、こういうおとなたちの本性もツラに現われているのだろう。鏡をよく見ていただきたい。ご自分はどんな立派なツラですか?(『週刊金曜日』1997年8月1日号『貧困なる精神P集』)

Recommendation to leave Soichiro Tahara-Makoto Sataka's political and economic surgery
*Deutschドイツ語→Makoto Sataka佐高 信 (Sataka Makoto(山形県出身), 19. Januar 1945- ) ist ein japanischer Kritiker und Gastprofessor an der Tohoku-Universität für Zivildienst . Ehemaliges Mitglied der wöchentlichen Freitagsredaktion .Ko-Vertreter des „ International Network to Overcome Hate Speech and Racism “. Dient als Unterschriftenaufrufer für die Wiederherstellung der Rechte der indigenen Ainu. Geboren in Sakata City , Präfektur Yamagata .

            「日本人の死角」をめぐる雑談ー対話・佐高信氏
奴隷になりたがる人間は個人か
佐高 本多さんは、読者からの手紙がたくさん来ますでしょう。
本多 これはどうしたら誠意をもって対応できるか、いろいろ試みた歴史がありますが、結局、手塚治虫さんに教えてもらった方法に落ち着いています。読者からの手紙を貯めておいて、年賀状で一年分まとめて答えるんです。すべてに「失礼しました。こういう事情でとても返事を書いている時間がありません。お許しください」と印刷して。
*Русскийロシア語⇒Осаму Тэдзука (яп. 手塚 治虫 Тэдзука Осаму(大阪府出身)Osamu Tezuka, 3 ноября 1928 года, Тоёнака — 9 февраля 1989 года, Токио) — японский мангака, аниматор, доктор философии по специальности «медицина» (степень получил в Нарском префектурном медицинском университете в 1961 году).
佐高 それもまた、年賀状の季節に大変なエネルギーが必要ですね。
本多 宛先を書いていたら、時間が足りませんから、手伝ってもらいます。
佐高 日本の読者に特有なものなのかどうかは知らないけれど、「生き方を教えてくれ」というのが多いですね。
本多 それがいちばん困るんです。そんなことは自分で考えなければいけないことなんですが。
佐高 そうなんです。私は、自分の本で「そういうことは自分で決めることだ」と書いているつもりなんですが、「私の本の読者だ」と言ってそういうことを書いてくる。全然読んでいない(笑)。
本多 (笑)困ったことですね。
佐高 ただ一方で、ためになる読者からの手紙もある。
本多 こちらが訂正しなければならないこともありますね。大いに教えられる。
佐高 情報源になることもあるから、ある期待感をもって一生懸命読むと、とんでもないものがある(笑)。
本多 いろいろ参考になる例が多いかわりに、そういう悩みもありますね。
佐高 この間、北海道大学の学園祭で講演したんですが、「”禊研修Misogi Training”などというアホなことをやっている企業に、日立をはじめ一流企業が多い」ということを言ったんです。
①Polskiポーランド語⇒Uniwersytet Hokkaido (jap. 北海道大学 Hokkaidō Daigaku; skr. Hokudai (北大); ang. Hokkaido University) – japońska uczelnia państwowa w Sapporo (Hokkaido)②禊MisogiReinigungsritual(Shinto)みそぎritual purification)は、罪や穢れを落とし自らを清らかにすることを目的とした、神道における水浴行為である。不浄を取り除く行為である祓(はらえ)の一種とされる③修養団Training group(SYD):五十鈴川Isuzu River(三重県Präfektur Mie伊勢市Ise-shi)での<みそぎ研修Misogi Training>(1)「満月が川面を照らしThe full moon illuminates the surface of the river、吹く風は冷たいand the wind that blows coldふんどし一枚になるwe become one loinclothエイサ、エイサ、と気合を込めて舟をこぐような準備運動のあとAfter a preparatory movement like rowing a boat with Aisa and Aisa、 川の中へwe went into the river水温は四、五度The water temperature is four or five degrees肌の上をピリピリと電気が走るElectricity runs on the skin『肩までつかれGet up to your shoulders』・・・(『毎日新聞Mainichi Shimbun』1982年4月20日)」(2)毎日新聞以外ではother than the Mainichi Shimbun、タイム誌のアラン・タンズマン記者が実際に体験してそのレポートを タイム1983年1月31日号(国際版は2月7日号)に書いているTime magazine's Alan Tansman actually experienced and wrote the report in the January 31, 1983 issue of Time ( February 7th issue of the international edition) タンズマンの言によると、水の冷たさは寒いを通り越して痛いという感覚だったというAccording to Tansman, the coldness of the water felt like it hurts past the cold④Românăルーマニア語→Hitachi株式会社日立製作所 este o companie din Japonia cu sediul la Tokyo, ce este listată pe Tokyo Stock Exchange⑤他の一流企業Leading companies:住友金属Sumitomo Metal Industries, Ltd.、 宇部興産UBE Corporation、三菱金属Mitsubishi Materials Corporation、 トヨタ車体TOYOTA AUTO BODY CO.,LTD.、 東芝TOSHIBA CORPORATION、三菱電機MITSUBISHI ELECTRIC Corporation、 松下電器産業Matsushita Electric Industrial Co., Ltd.
本多 佐高さんの本でも書いてますね。
佐高 ええ。すると「”禊研修”が何で悪いんだ」とある学生が言うわけです。どうも最初から私が気に食わないという感じがあったらしいんですね。それで「今日話を聞いて、なおさら気に食わない」と言う(笑)。「最初から気に食わない」と言われると、私もムッときますから、「マインドコントロールMind controlを受けている桜田淳子Junko Sakuradaに話す気はない。帰れ」と言ったんです。すると、いたくプライドを傷つけられたらしく、自分で反論の文章を書いて北大の食堂に200枚ぐらい刷って置いたらしい。そのうちの一枚が送られてきたんですね。それによると「門前払いがケシカラン」ということで「個人の平等Individual equality」がどうだとか書いてあるわけです。私は「奴隷になりたがる人間が個人か」と言いたい(笑)。
個人個人の評価の話だから”禊研修”を認めることも批判することも存在していいんだ、という変な相対主義Relativismusと平等主義Égalitarismeのようなものがある。
【参考資料Reference Material】↑→①Aug 12, 2021 —DaiGo氏Mr.DaiGo、殺到する批判に「個人の感想Personal impressions」と反論argues against the influx of criticisms支援者はSupporters point out that「言語道断outrageous」「ヘイトクライムを誘発induce hate crime」と指摘②Aug 14, 2021 — メンタリストDaiGo氏が踏み越えた一線The line that mentalist DaiGo has crossedYouTubeの責任は?What is the responsibility of YouTube?香山リカさんMs.Rika Kayama表現の自由越えているBeyond Freedom of Expression③→チャンネル登録者数は246万人The number of subscribers is 2.46 million公式ツイッターのフォロワーは76万9000人The official Twitter followers are 769,000若者に人気のインフルエンサーだAn influencer popular with young people←「だが、こうした傾向は何も彼(小林よしのり/DaiGo→同質の本性)だけの特性ではないことに注意すべきだろうBut it should be noted that these tendencies are not unique to him(Yoshinori Kobayashi/DaiGo=Homogeneous nature)(上杉聰Satoshi Uesugi「小林よしのり『戦争論』を考えるThinking about Yoshinori Kobayashi's" War Theory "」1999年)」⑤2021/08/13 —ライターの望月優大氏はL'écrivain Yudai Mochizuki a souligné sur Twitter 「ナチスドイツの『生きるに値しない命』に直結する考えC'est une idée qui est directement liée à la" vie qui ne vaut pas la peine d'être vécue "dans l'Allemagne nazieこれはありえないC'est impossibleと指摘。漫画家の星野ルネ氏は、 L'artiste manga Rene Hoshino a tweeté「問題は、こんな残忍で思慮のない発言に感化される若い視聴者が膨大に存在しうる事Le problème, c'est qu'il pourrait y avoir un grand nombre de jeunes téléspectateurs touchés par des remarques aussi brutales et irréfléchies」とツイートした。
本多 座標軸Coordinate axisをそれまでの文脈と無関係に突然変えられてしまうと、なんでも文句が言えますね。極端なことをいえば、アンドロメダAndromeda星雲に住んでいる生物から見れば、我々の問題など蟻が戦争しているみたいなもので、地球の価値観などはどうだっていいわけです。文句を言うことだけが目的で突然そういう座標軸を持ってこられると、どうにもならない。
もし、その北大生が民主主義Демократияを言うのであれば、講演会場の何百人の人がわかりきっていることをもう一回時間をかけて一人のために説明するということは、民主主義に反しますね。
佐高 みんなの前で私に反論してペシャンコにしようと思っていたのが、みんなから「帰れ」と言われてしまった。それもまた、彼にとっては屈辱だったんです。
本多 より重要な質問をする人の時間が物理的に奪われるわけですから、これは明らかに非民主主義ですよ(笑)。
講演をして、終りの一時間を質問の時間にすると、少数だけど、ときどきヘンな人が出てくることがある。それを防ぐためには、いっぺんに五人ぐらいずつ質問をまとめて受ける。そうすると、くだらん質問があっても無視することができます。一対一だと愚問、珍問でも必ず答えなければいけませんからね。
佐高 変にシニシズムを気取る奴が必ずいますね。
①冷笑主義(ЦинизмれいしょうしゅぎCynicism (contemporary)Cynisme (contemporain)견유주의(犬儒主義), 냉소주의とは、他人の動機に対する一般的な不信感Distrustを特徴とする態度Attitude (psychology)のことである。冷笑主義はシニシズム、皮肉屋、犬儒派、冷笑系とも呼ばれる。冷笑主義者は、野心、欲望、貪欲、満足感、物質主義、目標、意見などの動機を持つ人々に対して一般的な信念や希望を抱かず、それらを虚しく、達成することのできない、究極的には無意味なものであると認識し、嘲笑や非難に値すると考えている②「真摯で率直な言葉paroles sincères et franches、真っすぐで素直な態度attitude franche et honnête、正義への純粋な希求pur désir de justice、他者への同情と共感compassion et sympathie pour les autres、誠実な内省と自己批判réflexion sincère et autocritique―これらのものをCes choses、知識人や言論人の多くが揶揄し冷笑している間に頽落は加速化してしまったla chute s'accéléra tandis que de nombreux intellectuels et locuteurs se moquaient et se ricanant」(서 경식徐京植Kyŏng-sik Sŏ『半難民の位置からDe la position de semi-réfugiés』2001年)。
本多 きちんとした体系を作って、論文なり投書なりをどこかに書けばいいのだけれど、そういう自信もないから講演会場などでウサを晴らすんですね。
佐高 私もいろいろ言われましたが「佐高さんは人の悪口をいろいろ言うけれどもそれで楽
しいんですか?」と聞いた男がいまして(笑)。「コノヤロ、好きで批判しているんじゃねぇや」と思いましたが、「あなたは私の本をあまり読んではいないようだけれども、人をたくさん誉めている本もある」と言いましたけどね(笑)。
本多 楽しいことも楽しいけどね(笑)。いわばディベート。言葉のスポーツとしても。
佐高 そうか、居直ればよかった。

だからヒトラーは可能なんだ
佐高 30歳くらいの女性からの手紙もなかにはあります。その女性が20歳の折りに、東京から大阪へ行く仕事で新幹線に乗ったんだそうです。自由席に座ったのですが、50代の男と30代の男が別の車両からやってきた。手配した切符がうまく取れなくて座れなかったらしく、30代の男が50代の男に、頭ごなしに叱られているわけです。叱られながら来た30代の男が、キョロキョロ辺りを見回しながら彼女のところへ来て、「部長が疲れているので座りたいとおっしゃっているから、席をゆずってくれませんか」と言うんだそうです。
本多 ほう、無関係の人に(笑)。
佐高 彼女が、「私は老人とか病人にゆずる気持ちはあるけれども、どんなにお偉い人か知りませんが、ゆずる気はありません」と答えると、腑に落ちない顔をして、また別の人のところに行って同じことを頼んでいるというんですね。
本多 ほとんど狂気(笑)。
佐高 その人の襟もとには、電気屋でよく見かけるマークが付いていたらしいんです。こういう光景にはなかなか出くわしませんね。
本多 写真撮りたい風景ですね(笑)。
佐高 彼女は「大企業では一般常識は教えていないのですか?どうしてそういうことになるのか不思議でした」と書いていましたが、それから十年ほどして、私の『新会社考』を読んで「初めて謎が解けた」というわけです。”禊研修”とかいうアホなことをやられれば、そういう人間も出てくるんだということがわかったと言うんですね。
本多 ”禊研修”のような世界の中に埋没してしまっているから、それが常識みたいになってしまうんですね。まさにマインド・コントロールだね。
佐高 そういう壁を、突き崩していくわけですから、くだんの北大生なんかにはかまっていられない(笑)。
前回の、筒井(康隆)さんとの対談でも話したんですが、あの北大生のような偏執狂的な奴が怖ろしいですね。
①Українськаウクライナ語→Ясутака Цуцуй筒井 康隆 (нар.24 вересня 1934, Осака大阪府出身) Yasutaka Tsutsui— японський романіст, актор, сценарист, літературний критик, композитор, майстер метапрози, член Асоціації письменників-фантастів Японії та японського ПЕН-клубу②偏執病παράνοια(へんしゅうびょうПаранойяПараноя편집증偏執症)、パラノイア(英: paranoia)は、 不安や恐怖の影響を強く受けており、他人が常に自分を批判しているという妄想を抱くものを指す。Paranoid personality disorder(PPD)妄想性パーソナリティ障害Trouble de la personnalité paranoïaqueの一種。妄想症とも。
本多 別にその北大生に限らんことですが、例えば組織的な右翼は、突然殺人をすることはないのだけれど、偏執狂的な奴は警戒しなければならないでしょうね。一種のビョ-キなのですから。
佐高 電車でオバさんに、「頑張ってください」と話しかけられるのも困りますね。その区間は逃げられない(笑)。
本多 恥しいしね(笑)。
佐高 そっとしておいてくれるのがいちばんいい。
本多 「人違いでしょう」というわけにもいかないしね。
佐高 日本人論は嫌いですが、日本の読者は、物書きを教祖にする傾向がありますね。フミヤも本多勝一も同じ。私の書いたものでも、目に触れたものだけを読んでいればいいのに、全部の作品を集めたがる。
本多 コレクターみたいにね。でも全面共感したのなら仕方ないでしょう。私なんかもかつて身に覚えがあること・・・。
佐高 著作のリストを作って、「これどこに行けば手に入るか」とか、「一冊送ってくれないか」とか言ってくる。あくまでも自分が生きるヒントぐらいにして欲しいと思うんですがね。
本多 そこまでいくと著者に迷惑でしょうね。そういう期待に応えられないでいると、逆に恨まれて、ひどい攻撃を受けたりする。「可愛さあまって憎さ百倍」的な感覚ですかね。
佐高 本多さんもそういう例がありますか?
本多 ありますね。偏執狂的な人を無視すると、怖いこともあります。
佐高 しかし、一度答えると切れないんですね。これが、一人一人の生き方について、基本的には「自分で生き方を決める」と言っているわけですね。
本多 そこに気が付けばしつこい手紙は出さないんでしょうけど、まあ病気では仕方ない。
非常に極端な例があります。初めの手紙では、偏執狂的な人かどうかわかりませんから丁寧に返事を書いた。二度目の手紙を見て「あっ。これはおかしい」と気付くことがある。それで、二度目には返事を出さないでおくと、現金書留(Cash)Registered mailで手紙が来る。東京の朝日新聞社に現金書留で来ますから、庶務が必ず預かって必ず届けてくれますね。初めは、現金かと思ってびっくりして封を開けると、手紙だけ入っている。
佐高 現金書留で手紙が来るんですか?
本多 ええ、何事だろうとびっくりして見ますよね。それからは、現金書留であろうと、見ないで送り返した。すると今度は朝日の名古屋本社に送ってくる。名古屋本社の人は、これは東京の社員宛だということで、私のところに回してくれる。これも驚いたけれども、差出人が同じ人だったから送り返した。すると今度は毎日新聞に私宛の現金書留が送られた。
*Françaisフランス語→Le Mainichi shinbun (毎日新聞, litt. « journal quotidien ») est l'un des journaux japonais à plus haut tirage. Il est publié par The Mainichi Newspapers Co., Ltd. (株式会社毎日新聞社, Kabushiki-gaisha Mainichi shinbunsha?).
佐高 ええっ?(大笑)
本多 毎日新聞では、「これは朝日の記者だ」って回送してくる。驚いてしまった。要するに相手にしちゃいけないんです。以後は送り返すこともしないでいっさい黙殺した。すると、一年くらいして消えました。
佐高 しかし、それは頭の働き方がすごい。事情を知っているわけですよね。
本多 ええ、どうすれば私に届くかを研究したんですね。
佐高 速達とか電話も多いですね。
本多 電話を公開しているわけですか?
佐高 ええ、公開しています。都下ですから、都内ほどではないようですが。
日本のジャーナリズムのだらしなさと、読者の依存心は関係しますね。
本多 反映します。
佐高 新聞にコメントを出すときでも、見方とか生き方という、「方」を求めるコメントが多い。
本多 それは、講演のときの質問にもあるでしょう?「どうしたらいんでしょうか」とか「自分一人では何をしても駄目で」とかいう質問が多い。
佐高 「なにかグループを作ってください。そうすればそのグループに入りますから」などという質問があります。
本多 そういう質問のときには、どう答えるんですか?
佐高 困りますねえ。
本多 私はそういう質問に答えるときには、「だからヒトラーは可能なんだ」と言うわけです。やる人の後についていく人が多いから、誰かが「やろう」と言えばその後についていってしまう。ヒトラーの場合は悪い例だけれども、一人でも驀進するから、ついていってしまうんですね。始まりは小さいところからなので、一人でも自分がまずやることですよ。大きないい仕事をした人も、初めはみんな一人だった。
結局、みんな自分がやらないからいけないんで、「自分でやりなさい」と言うわけです。
①落合 信彦Nobuhiko Ochiai:近年では若者向けの人生指南書を多数執筆しているIn recent years, he has written many life guidance books for young people②春山茂雄Shigeo Haruyama:脳内革命Brain revolution-脳から出るホルモンが生き方を変えるhories from the brain change the way of life③小林よしのりYoshinori Kobayashi: 孤独を貫けStaying lonely流行りの自己啓発本とは一線を画すthat sets it apart from the trendy self-development books本物の人生哲学がここにある!Here is a genuine philosophy of life!④ひろゆきHiroyuki: 今や若い世代には、ホリエモンより影響力の大きいひろゆきさんのベストセラー著作Now more influential to the younger generation than Horiemon, Hiroyuki-san's bestseller[top-selling]book⑤DaiGo: メンタリストDaiGoが語る人生の指南書Life guidance book by mentalist DaiGo
佐高 森鴎外が言った「言いざる傾倒」というのは、日本にはないですよね。それこそ、「なんでもやります」ばかりで、部分否定と部分肯定がない。本多勝一がいいとなると全部がよくなる。しかし、ある瞬間、ひっくり返って全否定になってしまう。全肯定と全否定の間で揺れるんですね。全否定は反発していればいんだけれども、全肯定でこられると非常に辛い(笑)。

*Русскийロシア語⇒Мори Огай (яп. 森 鷗外 Мори О:гай(島根県出身), 17 февраля 1862 — 8 июля 1922) — японский писатель, историк, критик и переводчик. Первый президент Имперской академии художеств (1919—1922, ныне Японская академия искусств).
本多 教祖になってしまってね(笑)。

*タブーТабуtabooTabou/Tabuとは、もともとは未開社会や古代の社会で観察された、何をしてはならない、何をすべきであるという決まり事で、個人や共同体における行動のありようを規制する広義の文化的規範である。ポリネシア語tabuが語源。
日本はタブーだらけの利権国家
佐高 今いちばん新聞や週刊誌のジャーナリズムに欠けているのは何でしょうね。
本多 新聞と週刊誌も同じことなんでしょうが、一言でいえば、「タブーが多すぎる」ということでしょうね。日本の権力構造はマスコミがらみの利権集団になっていて、いわば、利権集団国家になっていますから、それだけタブーだらけになっている。皇室タブーや、スポンサーは周知のことだけれども、いろんなところに利権集団の裾野ができてしまって、例えば文壇、面壇のようなものの権威までタブーになってしまった。

朝日新聞の文芸時評にしても、そのタブーには触れない。自分たちが一種のタブーの補完物になってしまった。利権集団にくっついた”○○壇”という世界が非常に多くなって、それがみんなタブーだから、タブーだらけになってくる。
佐高 外国のジャーナリズムのすべてがいいとは思いませんけれども、外国の新聞記者や雑誌記者に取材を受けると、日本の記者の取材の仕方とはずいぶん違っているという印象を受けます。こちらが不愉快になるほど突っ込んできますね。日本の記者の場合は、お伺いを立てるという感じになる。外国の記者は、最初のお願いは丁重であっても、グッと突っ込んでくる。
この間『タイム』の記者に取材を受けたのですが、企業間の話になったんですね。「企業献金というのは、ワイロですよね」とスッと言うんですね。「そこまでは言い切れなかったな」と思うことを言う。日本のジャーナリズムは、持って回った理屈を付けて正当化しますでしょう。
*『タイム』(英語: TimeТаймは、アメリカ合衆国のニュース雑誌。1923年3月3日にニューヨークで創刊された。世界初のニュース雑誌として知られている。
本多 そう。言葉のことで言えば、教科書で、「侵略aggression」ではなくて「進出advancement」だとさせたり、長良川の「河口ダム」を「河口堰」だと言ったりしますが、体制側が自己防衛のために考えた言葉を、そのままマスコミが使っている。
佐高 久野収先生にも怒られたんですけれども、PKO(United Nations Peacekeeping OperationsМиротворческие силы ООНをなぜ「平和維持活動Activity」と訳するのか、ということですね。「Operationは作戦じゃないか」というわけです。それで、私も原稿を書くときに「平和維持作戦Friedenstruppen der Vereinten Nationen」と書くんですが、それを編集者が書き直す。それをまた、私が書き直すんです(笑)。今、本多さんが言われたように、そんなことは新聞社がそれぞれ勝手に書けばいいわけです。
*Osamu Kuno久野 収(Kuno Osamu(大阪府出身), 1910 ( Meiji 43) June 10-1999 ( Heisei 11 ) February 9 ) is a Japanese philosopher and critic.
本多 そうです。自分の言葉で書けばいい。体制側の”詐欺用語”を、マスコミが無反省にそっくりそのまま使うところに問題があります。
佐高 例えば、今は「新生党」になりましたが、小沢(羽田派)とか、羽田(小沢派)とか、あるいは羽田・小沢とか表記していますが、そういう表記を独自に各新聞がやればいい。PKOは全て「平和維持活動」と表記している。
①Deutschドイツ語→Die Erneuerungspartei (jap. 新生党, Shinseitō; abgekürzt 新生, Shinsei; engl. Japan Renewal Party, JRP) war eine politische Partei in Japan②Українськаウクライナ語→Цутому Хата (яп. 羽田 孜; нар. 24 серпня 1935, Токіо(東京都出身) — пом. 28 серпня 2017) — японський політик, в 1994 році впродовж декількох тижнів займав пост Прем'єр-міністра Японії③Polskiポーランド語⇒Ichirō Ozawa (jap. 小沢一郎 Ozawa Ichirō(東京都出身); ur. 24 maja 1942), japoński polityk, były członek Partii Liberalno-Demokratycznej, były lider Partii Nowa Granica i Partii Liberalnej.
本多 とんでもないよね。もう五年くらい前になりますが、知床国立公園で林野庁Forestry Agencyがいちばんいい木を切って売ることが問題化しました。そのとき林野庁は、その問題を知床の「国有林伐採事件」と言ったんです。あちこち全部国有林ですから、これでは国有林一般になってしまう。本質は、国立公園だから問題なのであって、「国立公園伐採事件」なのです。私は「国立公園伐採事件」と必ず書いたのですが、他の新聞は林野庁の言葉をそのまま使って「国有林伐採事件」と書いていた。一般化した国有林の問題と国立公園で最良の木を切る問題とはまったく違うのに。
佐高 ジャーナリズムは基本的に言葉で勝負しているわけですから、その言葉を”官製用語official(government-manufactured)term”でそのまま書いていて、しかもそれを批判するなど思いも及ばない。
本多 体制補完物型記者には、そんな意識が初めからないわけです。
マスコミは情報を売るデパートだ
佐高 世代論にはしたくないのですが、本多さんが若い記者とつき合って感じることはありますか?
本多 もちろん若い記者にも優秀な人はいます。ただ少なくとも言えることは、今の新聞社は、意識を持ったジャーナリストが入りにくくなっていますね。最初の段階でもそうですし、入社してからもますますそうなる、というように二重に困難になっている。
入社するときの話で言えば「ジャーナリズムは批判精神が基本」と考える人は、入社試験の面接で排除されることがあります。それよりも前に、銀行と新聞社を一緒に受験するということがそもそもおかしい。
NHKだって本当はおかしい。ペンと放送は違うのですから。
*Srpskohrvatski / српскохрватскиセルビア・クロアチア語→NHK (日本放送協会 Nippon Hōsō Kyōkai, Japanska radiodifuzna korporacija) je japanska nacionalna javna radiodifuzijska organizacija.NHK, koja se uvijek identicirala se engleskim izgovorom svoje latinične skraćenice, se, poput sličnih organizacija u svijetu, financira putem televizijske pretplate.
佐高 (笑)
本多 入社してからの問題ですが、初心は立派な人が入ったとしても、現実を見ると「本当のジャーナリズムを貫くと損をする」ことがわかってくる。月給の面でも、会社の中で冷遇される。以前はそうでもなかったのですが、このところ激しくなってきています。どうでもいいから、管理職になったほうが月給の上がり方が早いわけですから、書いていると損をする。ある程度までは取材力や筆力がないと実力は認められませんが、あるレベルまでいくと早くペンを捨てたほうがいい、という馬鹿げた現実を若い記者も知りはじめる。
佐高 以前に新聞協会から呼ばれて、”報道協定”について話をしてきました。そのとき「われわれフリーの人間を前線に立たせて、正規軍はしずしずと一緒に引き揚げるのが報道協定だ」というようなことを話してきたんです。すると、読売新聞の整理部の人が冷笑しながら、「佐高さんの話は、今のマスコミにジャーナリズムを求めるようなものだ」と言うんですね。
①The Japan Newspaper Publishers and Editors Association (日本新聞協会, Nihon Shinbun Kyōkai) (NSK) is an entirely independent and voluntary organization funded and operated by the mass media of Japan. The NSK was established on July 23, 1946. Its express purpose is to elevate ethical standards in reporting and protect and promote the media's common interests. The NSK has been criticized as limiting the foreign press, local Japanese media outlets, over-representing the large national newspapers, and monopolizing representation with government officials, especially in regards to censorship②A news agreement報道協定 is an agreement between the mass media by requesting the Metropolitan Police Department and the prefectural police to refrain from reporting at all on the mass media such as newspapers and television . It is mainly used when a hostage incident occurs, such as a kidnapping case for the purpose of ransom or a hijacking case.日本特有のもので、平時の外国には存在しない(統制が敷かれるのは戒厳が発令された場合)It is peculiar to Japan and does not exist in foreign countries in peacetime (control is applied when martial law is issued)
本多 じゃあ、初めからジャーナリズムじゃないことを認めているわけですか?
佐高 ええ。「お前は現実も知らないでよく喋っている」という感じなんです。
本多 「読売の現実も知らないで」ということだと正しいね(笑)。マスコミとジャーナリズムは別問題ですね。
佐高 6月9日の”報道協定”の問題について民放労連で話をしたのですが、真面目な感じの人が「ああしなければ小和田さんの人権は保てなかったんじゃないか」と言うんですね。
①日本民間放送労働組合連合会(にほんみんかんほうそうろうどうくみあいれんごうかい、略称:民放労連(みんぽうろうれん)、英語:Japan Federation of Commercial broadcast Workers' Unions)は、民放産業で唯一の労働組合の連合会である。ユニ・グローバル・ユニオンUNI Global Union(UNI)、国際ジャーナリスト連盟International Federation of Journalists(IFJ)に加盟しているとともに、全国労働組合総連合(全労連)National Confederation of Trade Unionsにオブザーバー加盟している。また、日本マスコミ文化情報労組会議Massmadia & Information Culture(MIC)に参加している②Latinaラテン語→Hisashi Owada (Iaponice 小和田 恆 Owada Hisashi; natus Niigatae(新潟県出身) die 18 Septembris 1932) est ab anno 2003 Internationalis Iustitiae Curiae iudex et a die 2009 huius tribunalis praeses.
本多 それを真面目に言うんですか。
佐高 ええ。「小和田さんの人権だけ保てればいいのか」という発想にはならないんです。民放労連の集会に来るような人ですから、問題意識のない人ではないわけですね。
本多 そういう点でとんでもないけれども、もう一歩進んで、「”報道協定”によって人権は守られているのか」と言えば、まったく逆かもしれない。ある意味では人身御供を幇助した可能性もなしとしないのだから。
佐高 そのときのもう一つの話は、普賢岳が危険なのに取材に入ったという問題ですね。鎌田慧さんが「危険地帯に取材に入ったことを咎め立てる権利はない」と言ったわけですが、「それをチクった読売はとんでもない」と私が言うと「やっぱり危険じゃないですか」と言うんですね。
*Українськаウクライナ語→Ундзен (яп. 云 仙岳Unzen-dake Ундзен-даке) Mount Unzen— діюча вулканічна група на японському острові Кюсю.
本多 それが駄目なところです。危険はあたりまえのことで、責任は個人の問題なのだが、彼らには、理解を絶している。山の遭難でもよくあることですが、先生が引率して生徒を危険なところに連れて行けば、それは大変なことになります。そうではなくて、山男が自主的に、危険なところに行くのは覚悟の上の行動であって、それをやたらに規制しようとするのは「個」に対する干渉です。ヨーロッパなどでは、自分の責任で山に登るのは勝手であって、規制するなんてことはあり得ない。
佐高 ジャーナリストは、危険を含んだ商売ですよね。それを「自分には妻子があって・・・」などとアホな話をする。
本多 例えば、部長が業務命令で「危険な所へ行け」ということであれば問題でしょうが、個人の責任で行動するのであれば、何の問題もありませんよ。
佐高 言われるとおり、まさにそのことが問題で言われてしか行かなくなっているんでしょうね。鎌田さんのように、たとえ規制があっても自分の判断で行く行かないを決めることは、自分がなければできないことですよね。マスコミ人も会社人間になっていて、自分というものがなくなっているような気がします。
本多 そうでしょうね。マスコミはジャーナリズムではなくて、情報を売っているデパートに過ぎない、ということになってしまったから、そういうことも出てくるんでしょうね。
佐高 本多さんの言われたように、山男が危険を承知で登山することを、誰も止めることはできないわけですね。日本人は、止められるもんだと思っている。
本多 「危険だ」と言うことは、一見、生命を大切にするかの如く見えますね。でもそれは逆で、生命を考えないからそういう発想が出てくる。生命とは何かーつまり、真剣に生きるとは何かを考えないからそんな馬鹿なことを言い出すわけで、登山で言えば、誰も登ったことのない処女峰に危険覚悟で登るという行為は、惰性でない人生であって、極めて切実な「生きる行為」です。そんなことが理解できないから、「生命を粗末にする」などと、先生が生徒を危険なところに引っ張って行く無謀と区別がつかない。
佐高 自分が勝手に先生になってる。本多さんのような不良がかった生徒を「善導しなければならない」ということで、頼みもしないのに国民が勝手にやる(笑)。
本多 私は「メダカ社会」とときどき言うんだけれど、一匹のメダカとしての個を考えない。その結果が、実は生命を軽んじているけれども、あたかも生命を大切にしたかの如く考えるアホな発想になってくるんですね。
①メダカ(目高、鱂〈魚に将〉、麦魚、撮千魚)は、ダツ目メダカ科メダカ属(学名 Oryzias)に分類される淡水魚の総称。飼育が簡単であるため、キンギョ(金魚)と同様に観賞魚として古くから日本人に親しまれており②Українськаウクライナ語→Медака (Oryzias) — рід риб родини Адріаніхтові (Adrianichthyidae).

①Introduction to Medaka Social Theory Japanese Behavioral Principles – March 1, 1992 by Katsuichi Honda (Author)②「日本人の行動原理は倫理や論理ではないThe principle of Japanese behavior is not ethics or logic。付属集団内の「他」を規範として行動するIt acts on the basis of" others "in the attached groupメダカの群れに実によく似たことになるIt is very similar to the group of medaka。当然ながら論理的整合性などどうでもいいしOf course, logical consistency is irrelevant無責任も卑劣さも不誠実も大目に見られるand irresponsibility, sneakyness, and dishonesty are tolerated。個性が憎まれPersonality is hated、異をたてると損をするand if you make a difference, you lose(1989年)。
佐高 「死ぬことより、とにかく生きることはいいことなんだ」という発想だと「社畜」になるんです。主体性や精神の自由を売り渡しても生きていればいい、ということの上に「社畜」の生活は成り立っているわけです。企業ぐるみ選挙で自分の一票を売り渡してでも、とにかく生きていればいいんだという・・・。
本多 『動物農場』(G・オーウェル)でいいんだけど・・・。

Animal Farm New Translation George Orwell (Author) , Hiroo Yamagata (Translation)
The animals who ousted the farmer who drank and built the ideal republic, but were entangled by the dictator of the pig and eventually became involved in terrorism. A wind that depicts a bitter criticism of the power structure in an allegorical format ...

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